不思議な海辺の観測所 陸軍伊良湖試験場・外浜観測所

伊良湖試験場、3つ目の記事は、海辺に残された小さなレンガ構造物。
外浜観測所です。
伊良湖岬の海岸線の、岩場の上の平場に、ぽつんと一棟だけ残っています。

建物は半壊状態。
人為的な破壊措置が取られたのか、それとも年月と自然の力により破壊されたのかわかりませんが、
天井だけもぎ取られて、その後それが室内に放り込まれたとしか言いようの無い壊れ方をしています。
この観測所脇にはテトラポッドが大量に置かれているので、
それを置いた工事のときに破壊したのかも知れませんね。安全ホニャララな名目で。
巨大な石塊のテトラポッドを吊り下げられる重機ならこの天井部分を吊り上げるくらい訳もないでしょう。

夕陽に照らされ、セピア色のかかったレンガ。
潮風を絶えず受け続ける場所にあるせいか、そのレンガは他では見たことの無い、
とても味のある朽ち方をしています。
今までに挙げた試験場の観測所と比べると一目瞭然です。
100年以上、毎日海からの潮風を浴び、
たくさんの台風が通るたびに、吹き上げられる波しぶきと強烈な雨風を受け続けて来たのですね。

この建物については、写っているもので全てです。
室内の床面に僅かに何か四角い石柱の跡のようなものがありますが(2枚目の写真の下の方に写ってます)、
それ以外には何も残っていません。
ので、もう書くこともない(・ω・)
けど、振り返ると、

昔は砲弾を観測していた海向きの窓からは、今は美しい夕陽が真正面に望めます。
当時の陸軍兵士も同じ光景を見ていたはず。ただ、私のように感傷に浸る間があったのかはわからない。

↑よろしければクリックをば↓

(´・ω・`)=3
スポンサーサイト